呼吸と歯並びの関係~小児矯正のススメ②~
いつも当コラムを読んでいただき、ありがとうございます。
前回の記事では、鼻呼吸の重要性とその利点についてお話を紹介いたしました。
今回は口呼吸を続けると歯並びにどのような影響が出てくるのか、というお話をしていきます。
・歯並びはどうやって決まる?
歯というのは、常に少しずつ動いています。
ではなぜ歯が急に変な位置へ動いたりしないのかというと、それは唇や頬、舌といったお口の周りにある筋肉から力がかかっているからなのです。
唇や頬は歯が外側に出すぎるのを抑え、舌は歯が内側に倒れてしまうのを防いでくれます。
そういった歯の内側と外側にある筋肉からかかる力のバランスが崩れてしまうと歯並びも崩れていってしまいます。
歯にかかる力のバランスが崩れる原因の一つとして挙げられるのが「口呼吸」です。
・口呼吸による歯並びへの悪影響
常に口呼吸を行っていると、唇が前歯を抑える力が弱くなってしまいます。
そうすると前歯がどんどん前に出て行ってしまい、いわゆる「出っ歯」の状態になってしまいます。
また、口が開いている状態では頬の筋肉が突っ張った状態になってしまうため、歯が外から内へと押されてしまいます。
さらに、口呼吸を続けているとお口の中での舌の位置が低くなってしまい、上の歯の内側に舌がつかなくなってしまいます。
そのため、外側からの力が強くかかり、内側から支える力が弱くなってしまうため、歯並びの横幅が狭くなってしまい、前歯のガタガタが誘発されてしまいます。
そういう状態の歯並びを「狭窄歯列弓」とか「鞍状歯列弓」と呼ぶのですが、そういった歯並びになってしまうと長期間にわたる矯正治療が必要になることもあります。
まとめると、口呼吸をずっと行っていると、「歯並びが狭くなり、前歯が出っ歯になってしまう」ので、気づいたらすぐにやめるようにしましょう。
・歯並びの悪循環を防ぐには
口呼吸の影響で前歯が出っ歯になってしまうと、お口を閉じる際に唇が前歯に引っかかってしまうため、さらに口を閉じにくくなってしまいます。
そうするとさらに口呼吸をしてしまうようになり、さらに前歯が出てしまって・・・と歯並びがどんどん悪くなっていきます。
この悪循環を防ぐためには前に出すぎた前歯を後ろに動かしてあげる必要があります。
そのためには、まず歯並びの横幅を広げてスペースを作ってあげなければなりません。
しかし、歯並びの横幅を広げる治療を大人になってから行うのは難しく、手術などが必要になる場合もあります。
ですが、子どもは顎の骨のつながりが大人よりも緩いため、小児矯正を行って骨格の成長を誘導してあげることで、しっかりと横幅を広げてあげることができます。
ですので、横幅をしっかり広げてあげることで前歯の位置もきれいに改善できるため、口呼吸を防いで歯並びの悪循環を防ぐためには小児矯正が非常に効果的です。
また、子どもの場合は保護者の方がしっかりとお口周りの状態を気にかけてあげることでお口を閉じて過ごす習慣を身に着けやすい時期でもありますから、矯正治療とお家でのケアの両方を頑張ることで歯並びをより良い方向へと誘導してあげることが可能です。
子どもの口呼吸を放置してしまうと歯並びの悪循環を生んでしまいます。
そうならないためにも普段の生活の見直しや矯正治療によるお口の筋肉のバランス調整はとても重要です。
お子様のお口のことで気になることが少しでもある場合は当院に気軽にご相談しに来てくださいね。